アルティメット公式ルール

18. インフラクション及びバイオレーションの種類

  1. 18.1. マーキング・インフラクション:
    意思決定図:Marking infraction occurs, no pass made
    1. 18.1.1. マーキング・インフラクションには、以下の種類がある。
      1. 18.1.1.1. 「ファストカウント」:マーカーが以下の状況にある場合に発生する。
        1. 18.1.1.1.1. ストールカウントを不当に開始、または継続した場合。
        2. 18.1.1.1.2. 「ストーリング」という言葉からストールカウントを開始しない、または再開しない場合。
        3. 18.1.1.1.3. ストールカウントの間隔が【1 秒より短い】場合。
        4. 18.1.1.1.4. ストールカウントが、正しいカウントに直されない場合。
        5. 18.1.1.1.5. 正しいカウントからストールカウントを開始しない場合。
          解釈:誤ったストールカウントからのスタート

          マーカーが誤ったカウントからストールカウントを始めた(例えば、スローワーから 3 m 以内にいない場合やスローワーから 3 m を超えて離れた後)ことによってファストカウントをコールした場合、マーカーは、たとえ 2 秒以上カウントを減らすことになるとしても、自動的に正しくストールカウントをリセットする必要がある。

          ストールカウントが2に達する前にマーキング・インフラクションがコールされた場合、マーカーはストールカウントを 1 に減らさなくてはならない(マイナスのストールカウントにはならない)。

      2. 18.1.1.2. 「ストラドル」:ディフェンス側の選手の両脚を結ぶ線が、スローワーのピボットポイントからディスク 1 枚分の範囲内にある場合。
      3. 18.1.1.3. 「ディスクスペース」:ディフェンス側の選手の体の一部が、スローワーの胴部からディスク 1枚分の範囲内にある場合。ただし、この状況がスローワーの動作のみによって生じた場合は、ディスクスペースとはならない。
        解釈:ディスクスペース

        スローワーはストラドルとラッピングの両方の反則に対して、適宜「ディスクスペース」をコールすることを選択できる。しかしスローワーは直すべきことをマーカーに明確に伝えるために、より具体的な反則名をコールすることを選択することもできる。

      4. 18.1.1.4. 「ラッピング」:ディフェンス側の選手の両手や両腕を結ぶ線が、スローワーの胴部からディスク 1 枚分の範囲内にある場合、もしくはディフェンス側の選手の身体の一部がスローワーのピボット(軸)上にある場合。ただし、この状況がスローワーの動作のみによって生じた場合は、ラッピングとはならない。
        解釈:ラッピング

        マーカーは正しいポジションにいる限り、腕を伸ばして立ってスローワーに特定の方向に投げさせるように「強制」しようとすることが許されている。

      5. 18.1.1.5. 「ダブルチーム」:マーカー以外のディフェンス側の選手が、スローワーのピボットポイントから【3m 以内】に位置している、かつスローワー以外のオフェンス側の選手に対してディフェンスをしていない場合。
        解釈:ダブルチーム

        事象:2 人以上のディフェンス側の選手がスローワーから 3 m 以内に居て他の選手を守っていない。

        結果:全ての過剰なディフェンス側の選手が他のオフェンス側の選手をディフェンス(オフェンス側の選手 3 m 以内に居て、そのオフェンス側の選手に反応)していない場合や、単にエリアを横切って走っていると主張できなければ、オフェンスが「ダブルチーム」をコールできる。

        備考:ゾーン・ディフェンスでは、他のオフェンス側の選手が同じ区域に入ったとき、ディフェンス側の選手がスローワーから 3 メートル以内に入るのが普通である。ダブルチームを避けるためには、ディフェンス側の選手はそのオフェンス側の選手を守らなければならず、そのオフェンス側の選手へのパスを止めようとすることも含まれる。

        もしディフェンスがダブルチームの反則を犯したと考えない場合、コンテストをコールすることができ、プレイは中断しなければならない-コールを無視することはできない。

        ディフェンス側の選手は何人でも同じオフェンス側のレシーバーをディフェンスすることは許される。

        補足:ダブルチームがコールされて認められたとき、まず正しいポジションに直るまでマーカーは待ち(18.1.4)、ストールカウントは、コール前に最後に発したカウントから(1)を引いたカウントから再開する(18.1.3)。

        オフェンス側の選手は誰でもダブルチームをコールすることができるが、スローワーによるコールではない場合、スローワーとマーカーに聞こえるような大きな声でコールする必要がある。スローワーが味方のダブルチームのコールに呼応した場合、これは同じダブルチームのコールとして扱われるべきである(例:ストールカウントは 1 回だけ減らす必要がある)

        ディフェンス側の選手が他のオフェンス側の選手を無視して意図的にスローワーに対してダブルチームをし、ブロックを得た場合、公式ルール 1.2.1 で対処できる。

        Steinarのコメント(非公式!):Guarding another offensive player

        The definition of guarding a player includes that you should be “primarily focused on and reacting to that offensive player”. How much is enough is the cause of some contention, but it is generally accepted that you at least cannot stand with your back permanently to them. (Even if you're listening; your vision is probably a key part of “primarily focused on”. Note that this part of the definition is new for the 2025–2028 rules.) What about looking mostly at the thrower, but glancing occasionally at the player you claim to be guarding? Unlikely, that's also not “primarily focused”. Is it allowed to glance occasionally over at the thrower, which means you lose temporary sight of that player? Most likely; that is a normal part of guarding. If you wouldn't notice that they are making a cut within some reasonable amount of time, you are not guarding them.

        A common way of using the “guarding other player” rule is “crashing the cup” in a zone defense; if some other receiver is coming in for a pass, the entire cup is allowed to close around the receiver (they are now guarding that other player, by trying to prevent a pass to them; they are also in practice blocking off nearly all other passes as a nice side effect). This is legal, but they need to open up again when that player leaves. This will typically have you with the back to that player for a short while, but again, you will really need to pay primary attention to them and not the thrower after the 2025 changes. It's not entirely clear how this will be interpreted in practice going forward.

        1. 18.1.1.5.1. 他のオフェンス側の選手に対してディフェンスしているディフェンス側の選手は、他のオフェンス側の選手に対してディフェンスし続けている限り、スローワーからのパスを防ごうと試みることができる。
        2. 18.1.1.5.2. ピボットの位置から 3m 以内を駆け抜けただけではダブルチームとならない。
      6. 18.1.1.6. 「ビジョン」:ディフェンス側の選手が体の一部を使い、スローワーの視界を意図的に遮った場合。
    2. 18.1.2. ディフェンス側の選手は、マーキング・インフラクションにコンテストをすることができる。この時、プレイは中断する。
      1. 18.1.2.1. パスが通った場合、コンテストとなった、あるいはリトラクトされたマーキング・インフラクションは、オフェンス側の選手によるバイオレーションとして扱わなければならない。この時、ディスクはスローワーに戻さなければならない。
        解釈:コンテストとなったマーキング・インフラクション

        パスが完了しているコンテストとなったマーキング・インフラクションの後、公式ルール 16.3 のためにプレイに影響があったかどうかを伝えることはマーカーの責任である。

        コンテストとなったマーキング・インフラクションのコールの限られた状況として、マーカーがスローワーのマーキング・インフラクションのコールに対する状況を合理的かつ迅速に判断しながらマーキングから注意をそらしたとき、マーカーはプレイに影響があったと判断することができる。例えば、スローワーがストラドルをコールし、マーカーが足元を見てマーク位置を確認している間に、スローワーはマーカーの周囲にパスを完了させる。その後、マーカーがマーキング・インフラクションを犯していないと判断してストラドルに対してコンテストした場合、プレイに影響が出たと主張してディスクをスローワーに戻すべきと主張することができる。

    3. 18.1.3. 18.1.1 に記載されているマーキング・インフラクションのコールが発生し、プレイが中断していない場合、マーカーはコール時点のストールカウントから【1 を引いた数字】からストールカウントをやり直さなければない。
      解釈:マーキング・インフラクション後のストールカウント再開について

      マーキング・インフラクションがコールされた場合、マーカーは直ちにカウントを中止させる。その後ディフェンスは違反を正して、マーカーは適切な数字でカウントを再開することができる。

      コール前に最後に発した数字から 1 を引いた数字からストールカウントを再開することとストールカウントから 2 秒を引くのと同じことである(例:ストーリング 1、2、3、ファストカウント、2、3…)。

      補足:同じスローワーが所有権を維持している最中に複数のマーキング違反がコールされた場合でも、ストールカウントの調整方法には影響しない - マーカーは、コール前に最後に発した数字から 1 を引いた数字でストールカウントを再開しなければならない。

      1. 18.1.3.1. マーカーは、インフラクションがコールされた後に、その不正なポジションを修正するまでストールカウントをやり直してはならない。ポジションを修正しない限り、再びマーカー・インフラクションとなる。
    4. 18.1.4. 以下の場合、当該選手はマーキング・インフラクションをコールする代わりに「マーキング・バイオレーション」をコールし、プレイを中断することができる。
      解釈:マーカーがマーキング・インフラクション後にストールカウントを直さない

      補足:マーカーがストールカウントを直さない場合、スローワーはファストカウントのインフラクションをコールする必要がある(18.1.1.1)。それでもマーカーがストールカウントを直さない場合、スローワーはバイオレーションをコールすることができる。プレイは中断し、違反をマーカーに説明するべきである。

      1. 18.1.4.1. ストールカウントが、正しいカウントに直されない場合。
      2. 18.1.4.2. ストールカウントが開始されていない場合。
      3. 18.1.4.3. 悪質なマーキング・インフラクションが発生した場合。
        解釈:悪質なマーキング・インフラクション

        これには、4 人のディフェンス側の選手がスローワーの周りにいる、マーカーがスローワーを腕で完全に囲んでいる、マーカーが「ストーリング 6」に達するまで 2 秒しかかかっていない、などの明白な違反が含まれます。

      4. 18.1.4.4. マーキング・インフラクションが繰り返し発生した場合。
    5. 18.1.5. マーキング・インフラクションもしくはマーキング・バイオレーションがコールされる前や最中、直後にスローワーがパスを試みた場合、そのコールは何の影響も及ぼさない。パスが通らなかった場合にはターンオーバーが成立する(18.1.2.1 が適用される場合は除く)。
  2. 18.2. トラベル・インフラクション:
    意思決定図:Travel called
    Travel CalledContestedNo Stoppage.Pause Stall Count18.2.5Pivot established atcorrect spot, quicklyand before throwingPlay on.Stall count resumes18.2.5Stoppage18.2.5.115.3CompletedStoppageDisc back tothrower18.2.6Turnover18.2.7Stall max 69.5.4Stoppage.Stall Max 618.2.8, 9.5.4Stall max 99.5.2YesNoThrower still has discDisc thrownYesNoYesNoContestedAccepted
    1. 18.2.1. ディスクをキャッチした後、スローワーは進行方向を変えることなく、可能な限り速やかに減速し、ピボットポイントを確定させなくてはならない。
      1. 18.2.1.1. ただし、以下をすべて満たす場合に限り、走ったりジャンプしたりしているときにディスクをキャッチした選手は、減速することなく、またピボットポイントも確定させずにパスを出すことができる。
        1. 18.2.1.1.1. パスをリリースするまで、方向を変えたり加速したりしない場合。
        2. 18.2.1.1.2. ディスクをキャッチしてからパスをリリースするまでの間に、地面との接触点が最大で 2 つまでとなる場合。
          Steinarのコメント(非公式!):Two additional points of contact

          The “additional” refers to relative to what you have at the time of the catch. So if you catch the disc while in the air, you can basically land with both feet and then you can do no more ground contacts before you throw (assuming you want to throw under this rule and not the more common 18.2.1). But if you catch it with both feet on the ground, you can lift one leg, take a step with it, lift the other, take a step with it, (then lift one or both if you want, as long as you don't set them down) and then throw.

          The big difference between the “catch-and-throw” method of passing (18.2.1.1) and regular catching is that you are allowed to throw without setting and maintaining a pivot, e.g., with both feet in the air, or with different feet on the ground throughout the throwing motion. Also, you don't need to slow down as soon as possible; you can't accelerate or change direction either, but at least you can keep the same speed or slow down at your own pace. The latter difference isn't as as important, though, as it is rare that anyone would complain about not slowing down as soon as possible with only two steps.

    2. 18.2.2. スローワーはパスをするまでの間、ピボットポイントを確定させその位置を維持している場合に限ってどの方向にも動くこと(ピボット)ができる。
      解釈:ディスクをキャッチした後の減速しながらのパス

      事象:オフェンス側の選手が走りながらディスクをキャッチし、減速している途中で 2 点より多く地面に接触した後にディスクをパスした。

      結果:これは有効である。選手ができるだけ早く減速しようとし、スローの動作の間、プレイングフィールドとの接触を維持している場合に限り、認められる。

      補足:スローワーがディスクを離した後は、停止する必要はない。

      Steinarのコメント(非公式!):Leaning over

      This means that if you are stepping and leaning forward (i.e., your pivot foot is your back foot), you cannot raise your back foot until the disc is thrown. This is fairly common among new players.

    3. 18.2.3. 地面に立っていないスローワーは、ピボットポイントとして体のどの部分でも使うことができる。
      1. 18.2.3.1. 立ち上がった後、立ち上がる前と同じ位置にピボットポイントを確定させれば、「トラベル」とはならない。
    4. 18.2.4. トラベル・インフラクションは、以下の場合に発生する。
      解釈:トラベルのコール

      ディフェンスがディスクを持っている間に止まろうとしていなかったという証拠がない限り、減速しなかったとして 18.2 に基づくトラベルを要求すべきではない。特に:

      • 空中でキャッチとスローをする選手は減速する必要がない
      • 遅くなるにつれてその選手の歩幅は小さくなるはずである
      • ディスクをキャッチしてから投げるまでの間に、選手は一定の速度を維持することは許されないが、空中でキャッチして投げる場合や、キャッチ後パスを投げる前に最大 2 点まで追加で地面と接触する場合はこの限りではない。
      • 選手が停止するのに 5 歩以上かかることはないはずである

      ディフェンスがこれらの例に沿った証拠を持っていない限り、トラベルコールをするべきではない。

      ピボットを確立した後に方向転換する可能性があることも考慮する必要がある - ピボットが確立された後の方向転換は、トラベルをコールするべきではない。

      状況によっては、飛び込んできたディフェンダーとの接触を避けるため、あるいは地面に倒れている選手を飛び越えるために、レシーバーは速度を短く維持したり、方向をわずかに変えたりする必要がある場合がある。このような場面では想定されることであり、トラベルと考えるべきではない。トラベルが相手側によって発生した接触のみによって引き起こされた場合、これはトラベルとみなされるべきではない。

      補足:プレイが中断している場合、スローワーはピボットの場所に接触している身体の部位を変更することができる。これはトラベルではない。

      18.2.1.1 に従って停止しようとせずにパスをしようとしたが、その後に気が変わり、2 点より多い接触があった後にパスを離さずに停止した場合、これはトラベル・インフラクションとなり、スピードを落とすことができなかった時点でトラベルが発生したとみなされる。

      ピボットが確立される前に重心の横移動があった場合、またはピボットがそれまでの動作に基づき自然に足が止まる位置に確立されていない場合、ディスクをキャッチした後に方向転換しているとみなされる。

      Steinarのコメント(非公式!):Catch-and-throw-22

      If you intend to do a throw-and-go move under 18.2.1.1 (so you keep your current speed instead of slowing down), but then suddenly notice that you cannot make your intended pass (e.g. someone is covering them), you're in a problematic situation: Your options are, in practice, to do a throwaway or take an intentional travel, as described by the annotation above.

      Neither option is particularly attractive, but in practice, nobody will expect you to do the former. Your best shot is probably to stop as soon as possible, give your opponent a bit of time to make a travel call if they want to (you cannot call a travel on yourself, and going back would be an additional travel) and otherwise play on. A little “sorry” and some pointing might help.

      1. 18.2.4.1. スローワーが、不適切な位置にピボットポイントを確定させた場合(キャッチした後に可能な限り速やかに減速しなかった場合や、キャッチした後に方向を変えた場合を含む)。
      2. 18.2.4.2. スローワーが、18.2.1.1 に違反してパスを出した場合。
      3. 18.2.4.3. スローワーが特定の位置に移動しなければならない場合において、ピボットポイントを確定させる前にスローワーが素振りやスローの動作を始めた場合。
        解釈:スローの準備

        プルやセントラルゾーン内でのターンオーバーの後、またはプレイングフィールドを離れることになる動きの後に、ピボットポイントを確定させる前に素振りをしたりスローの動作をしたりすることによってパスをする準備をすることはできない。

        Steinarのコメント(非公式!):Throwing motion

        Note that the annotation above is not solely about the arm movement; throwing motion is about all transfer of momentum from your body to the disc. So you cannot run up, pull your arm back, plant your foot in the ground (setting a pivot), and then throw using that built-in momentum; that would be a travel.

      4. 18.2.4.4. スローワーがパスをするまで確定させたピボットポイントを維持できない場合。
      5. 18.2.4.5. 選手が、特定の方向へ移動することだけを目的として、ディスクをボブリング、ファンブル、ディレイした場合。
        解釈:チッピング

        綺麗なキャッチではないディスクへの接触はチッピングとみなされる(公式ルールではボブリング、ファンブル、ディレイという単語で述べられている)。

        選手が意図的にディスクを弾いてエンドゾーンで自分自身が得点できるようにした場合、これはトラベル・インフラクションとなる。

        選手が意図的にディスクを弾いてエンドゾーンで味方が得点できるようにした場合、これはゴールとなる。

        選手がディスクをキャッチするときにファンブルし、最終的にエンドゾーンでディスクをコントロールすることができた場合、ファンブルが故意でない限り、これはゴールとなる。

        もし所有権を確立することができなかったと予想されるディスクをキャッチすることを助けるためだけにディスクを弾くのであれば、それはトラベルではない。

        Steinarのコメント(非公式!):Any direction

        “Moving in a specific direction” probably does not include the important direction up. As the annotation above points out, if you need to tip the disc upwards to be able to catch it, that is not “moving” even though your body might be moving upwards in the process.

    5. 18.2.5. 「トラベル」のコールがオフェンス側の選手によって認められた場合、プレイは中断しない。
      解釈:トラベルコールの後のプレイ継続

      事象:トラベル・インフラクションがコールされ認められた。スローワーはディスクを離さなかった。

      結果:プレイは中断されない。公式ルール 18.2.5 の通り、スローワーは正しい位置に軸を置き直す必要がある。

      補足:認められた場合はスローワーを除く全選手はフィールド上を自由に動くことができる。

      プレイは中断せず、ディスクは有効である。そのためターンオーバーの対象となる(例えばスローワーがディスクを落としてしまうなど)。

      ディフェンスがスローワーにトラベルが発生した場所を示さない場合、または示された場所に対してコンテストをしたい場合、スローワーは「バイオレーション」をコールしてプレイを中断させ、その場所が間違っていた/指示されていなかったことを説明する必要がある。

      トラベルコールにコンテストをする場合、選手はトラベルがコールされたときにいた場所に戻るべきである。

      パスが完了した場合、プレイは中断されてディスクはスローワーに戻される。

      1. 18.2.5.1. スローワーは、トラベル・インフラクションをコールした選手が指示する正しい位置にピボットポイントを確定する。両者(スローワーとコールをした選手)は、遅延することなくピボットポイントの位置を修正しなくてはならない。
      2. 18.2.5.2. ピボットポイントが正しい位置に確定するまでストールカウントは中断し、スローワーはディスクを投げることはできない。
      3. 18.2.5.3. ストールカウントを再開する前に、マーカーが「ストーリング」と発声する必要はない。
    6. 18.2.6. トラベル・インフラクションがコールされた後、スローワーが正しいピボットの位置にピボットポイントを確定させる前にパスを試み、成功した場合、ディフェンス側の選手は「トラベル・バイオレーション」をコールすることができる。その場合、プレイは中断し、ディスクをスローワーへ戻す。スローワーはインフラクションが発生した位置に戻り、プレイはチェックから再開される。
      解釈:トラベル・バイオレーションの後のプレイ再開

      トラベル・バイオレーションの後、スローワーは本来いるべき場所ではなく、違反時に占有していた場所に戻らなければならない。

      補足:アウト・オブ・バウンズによるターンオーバーの後、スローワーがゴールライン上ではなく、サイドライン上でピボットを確立したためにトラベルと判定され、パスが成立した場合、プレイは中断されなければならない。ディスクはスローワーに戻され、ディスクは違反のあった場所(すなわちサイドライン上)でチェックされなければならない。ディスクがチェックされたら、ゴールラインまで移動し、正しい場所にピボットを確立しなければならない。他のすべての選手はディスクがチェックされた後、移動することができる。ピボットが確立されるまでは、ディスクは有効でないとみなされる。

    7. 18.2.7. トラベル・インフラクションがコールされた後、スローワーがパスを試みたが成功しなかった場合、プレイは継続される(ターンオーバーが成立する)。
    8. 18.2.8. トラベル・インフラクションのコールに対してコンテストが発生し、パスをしていない場合、プレイは中断する。
  3. 18.3. ピック・バイオレーション:
    意思決定図:Pick called
    1. 18.3.1. ディフェンス側の選手が、1 人のオフェンス側の選手に対してディフェンスをしている状態の時、他の選手(オフェンス側の選手、ディフェンス側の選手のどちらでも)によって、ディフェンスをするための進路を妨げられた場合、ディフェンス側の選手は「ピック」をコールすることができる。ただし、進路を妨げられたときに、ディフェンスをされているオフェンス側の選手と進路を妨げた他の選手の双方がディスクに対してプレイをしていた場合、ピックとはならない。
      解釈:ピックコール

      ピックは、妨害された選手が、妨害された時点でディフェンスしていた選手から 3 m 以内にいる場合にのみコールされるべきである。しかし、コールされる前に妨害によってこの距離が急速に広がる可能性があるため、コールされた時点で 3 m 未満である必要はない。

      妨害は、妨害している選手との接触、または避ける必要性から生じることがある。

      オフェンスはピックをコールできない。

      ディスクに対してプレイをしようとしていて妨害されたディフェンス側の選手はピックをコールすべきではない。ディフェンスしている選手に向かっているか/一緒に動いているかは無関係である(ただし公式ルール 12.7 が適用されるならばディフェンス側の選手はバイオレーションをコールできる)。

      ピックコールが認められた後、ピックされたディフェンス側の選手はピックによって失われた相対的な位置に追いつくことができる。もし 2.5 m 遅れていたならば、2.5 m の距離まで追いつくことが出来るが、オフェンス側の選手の真横に位置することは出来ない。

      補足:ピックが認められた後でオフェンスがディスクを保持した場合、ピックされたディフェンス側の選手は合意があれば、妨害がなければ居たであろう場所に行くことができる。ディフェンス側の選手が守っていたオフェンス側の選手を含む全ての選手は公式ルール 10.2 に従って位置を確認しなければならない。

      ピックがコンテストとなった後、オフェンスが所有権を保持する場合、ピックコールを行った選手を含む全ての選手は、公式ルール 10.2 に従って位置を確認する必要がある。

      もしディフェンス側の選手が 18.3.1.1 に従ってピックのコールを遅らせたとしても、ピックが発生した時ではなく実際にコールされた時にピックがコールされたと見なされる。もしディフェンス側の選手が 2 秒以上待った場合、15.9 が適用される。

      Steinarのコメント(非公式!):Guarding one offensive player

      Note that the rule explicitly says “guarding one offensive player”, and the definition of guarding says you must be “primarily focused on” them. If you are trying to guard two or more players, e.g. because you are poaching, you cannot call a pick.

      1. 18.3.1.1. ディフェンス側の選手は、その進路妨害がプレイに影響するかどうかを判断するため、2 秒以内であれば「ピック」のコールを遅らせてもよい。
    2. 18.3.2. プレイが中断した場合、進路を妨害された選手は、その進路妨害がなければいれたであろうと双方の選手間で合意されたポジションに移動してよい。ただし、他に特定の規定がある場合は除く。
      Steinarのコメント(非公式!):Agreed position

      Note that the position must be agreed; if the pick is contested, then that means that defense doesn't agree you would have occupied any other position (since they think there was no obstruction); see annotation on 18.3.1. This is the only real difference between accepted and contested picks, although in practice, it is fairly rare to see picks be contested.

      Note that you do not necessarily get to catch up even for an accepted pick; you get to go where you would have been.

    3. 18.3.3. すべての選手は、ピックを発生させないように努めなければならない。
      1. 18.3.3.1. プレイが中断している場合、選手間の合意があれば、ピックを事前に防ぐためにお互いの位置を若干修正してもよい。